レトリバー6種類の特徴・性格・飼い方・気をつけたい病気を徹底解説!
レトリバーと言うと、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなどが有名ですが、実は様々な犬種が存在します。それぞれ外見は少々異なりますが、どの犬種も穏やかな性格なのでファミリー犬としてもおすすめです。そこで今回は、レトリバー6種類の特徴や飼い方について詳しく解説していきましょう。
レトリバーの共通点
レトリーバーの外見ですが、優しい顔つきや体格は比較的どの犬種も似ています。ただし、被毛の色や長さ、体の大きさにはバラつきが見られるでしょう。性格も穏やかで優しく、フレンドリーな個体が多いです。
また、賢いのでしつけも難しくありません。 基本的に中~大型犬で豊富な運動量が必要になるため、室内・外どちらで飼育していても毎日の散歩は欠かさず行わないとストレスの原因になります。散歩する時間が無いという方は、残念ですがレトリーバーの飼育は諦め、小型犬を選ぶことをおすすめします。
レトリバーの種類①ゴールデンレトリバー
ゴールデンレトリバーは、ゴールドやクリーム色の長い被毛が特徴で、バランスの取れた均整な体格をしています。優しい表情を持ち、性格も温厚でフレンドリーです。更に、従順かつ利口なのでしつけもしやすく、小さな子供のいる家庭でも安心して迎え入れることができるでしょう。
ゴールデンレトリバーの体高・体重・平均寿命
体高 | オス 56~61㎝ メス 51~56㎝ |
体重 | オス 29~34㎏ メス 25~29㎏ |
平均寿命 | 10~12歳 |
ゴールデンレトリバーの飼い方
人間と一緒に働くことを目的に作り出された犬種なので、屋外ではなく室内で家族と一緒に暮らすのが適切です。アクティブな犬種でもあるため、朝晩の2回、それぞれ1時間ほどの散歩が必要となります。
時間のある時は、ドッグランに連れて行くなどして、自由に走り回れる環境を作ってあげると、ストレスも溜まらず健康に育つでしょう。また、泳ぐことも得意なので、プールや海などで一緒に遊ぶのもおすすめです。毛足が長いため、ブラッシングはこまめにしてあげる必要があります。
ゴールデンレトリバーの気をつけたい病気
大型犬に多い、股関節形成不全を起こしやすい傾向があります。生後60日の間に体重の急激な増加があると、関節の異形成を起こしてしまう可能性が高まるので、肥満にはくれぐれも注意してください。 また、長い被毛を持つため、アトピー皮膚炎などの皮膚疾患を起こす場合もあります。こまめにブラッシングを行ったり定期的なシャンプーで散歩時の汚れやダニなどの付着をしっかり落とし、身体を清潔な状態に保つことが重要です。
大型犬はサイズの大きな食べ物を与えたり、エサの量も多いため、胃捻転を起こす場合があります。急いで食べる癖のある犬の場合、食事を数回に分けて与えたり、食べにくい皿を使うなど工夫しましょう。食後すぐの運動も避けるべきです。
レトリバーの種類②フラットコーテッド・レトリバー
フラットコーテッド・レトリバーは、ブラックまたはレバー色の被毛を持ち、細身ながらも力強い体格をした犬種です。 ガンドッグとして作り出された歴史があり、非常に快活で活動的なため、体力のある方向けの犬でもあります。楽天的かつフレンドリーで優しい性格をしていますが、少々やんちゃな部分も見られるでしょう。
フラットコーテッド・レトリバーの体高・体重・平均寿命
体高 | オス 59~61.5㎝ メス 56.5~59㎝ |
体重 | オス 27~36㎏ メス 25~32㎏ |
平均寿命 | 8~14歳 |
フラットコーテッド・レトリバーの飼い方
飼育環境は、屋外でも室内でも可能ですが、できるだけ室内飼いが望ましいでしょう。暑さに弱いので、夏はクーラーの効いた部屋で休ませることも大切です。 非常に活動的な犬種のため、1日1時間以上の散歩を2回以上する必要があります。
また、ボールやフリスビーを投げて持ってくるというレトリービングトレーニングを好むので、長いリードを用意してこういった遊びを取り入れるのもおすすめです。 散歩や遊びが不十分だとストレスが溜まり問題行動を起こす危険性もあるため、運動ができない場合は他の犬種を選ぶのが賢明です。抜け毛が多いので、ブラッシングはこまめにしてください。
フラットコーテッド・レトリバーの気をつけたい病気
活動量が多く体も大きいため、股関節形成不全になりやすいです。肥満に注意し、あまりに激しすぎる運動は避けましょう。また、糖尿病になる個体も多く存在します。
食生活にはできるだけ気を付け、定期的な通院も行ってください。 レトリーバー系は腫瘍ができやすいと言われていますが、フラットコーテッドレトリバーは組織球肉腫ができる確率がやや高めです。悪性度が高く進行も早いため、親犬の遺伝子検査をしっかり行うことが重要です。
レトリバーの種類③ラブラドール・レトリバー
ラブラドールレトリバーは、イエローやクリーム色、もしくはレバーやチョコレート色の短い被毛を持ち、力強くバランスの取れた体格が特徴の犬種です。 気立てが良く聡明、優れた嗅覚、高い適応能力など総合的に見て非常に賢いため、盲導犬としても活躍します。また、穏やかで優しい性格なのでしっかりしつけをすれば、大変飼いやすい犬へと成長するでしょう。
ラブラドール・レトリバーの体高・体重・平均寿命
体高 | オス 56~57㎝ メス 54~56㎝ |
体重 | オス 29~36㎏ メス 25~32㎏ |
平均寿命 | 10~12歳 |
ラブラドール・レトリバーの飼い方
基本的には室内で人間と一緒に生活するのが適切です。もともと賢いため、しつけも難しくありませんが、怠るとわがままに育つ可能性もあります。動くことが好きで太りやすい特徴もあるので、1日2回1時間前後の散歩が必要です。 被毛は短毛ですが、ダブルコートのため抜け毛は多めです。しっかりブラッシングをして、こまめなお手入れを心がけてあげましょう。
ラブラドール・レトリバーの気をつけたい病気
中~大型犬で活発な犬は、股関節形成不全や前十字靭帯断裂などに気を付ける必要があります。どちらも肥満や、ジャンプ、ターンなど激しい運動などが原因となるため、食事管理をしっかりして適度な運動をしましょう。 また、垂れ耳のラブラドールレトリバーは外耳炎にもなりやすいです。定期的に耳の中の掃除をしたり、トリミングに連れていくことが大切です。
レトリバーの種類④チェサピーク・ベイ・レトリバー
チェサピーク・ベイ・レトリバーは、ブラウン、セッジ、デッドグラス(枯草色)などの短くウェービーな被毛を持ち、バランスの取れた力強い体格が特徴です。明るく陽気で穏やかな性格をしていて、優れた感覚器官も持つ犬種なので、幼い頃からしっかりしつけをすれば、非常に賢くなります。
チェサピーク・ベイ・レトリバーの体高・体重・平均寿命
体高 | オス 58~66㎝ メス 53~61㎝ |
体重 | オス 29.5~36.5㎏ メス 25~32㎏ |
平均寿命 | 10~12歳 |
チェサピーク・ベイ・レトリバーの飼い方
飼育環境は、屋外でも室内でもどちらでも可能ですが、夏の暑さには弱いため室内での飼育が望ましいです。非常に賢いので、しつけは全く難しくありません。ただ、成長に従い我が強くなる場合もあるため、飼い主との関係性はしっかり認識させましょう。
豊富な運動量が必要なので、1日2回1時間以上の散歩をしてください。水遊びやドッグランなどで遊ばせるのもおすすめです。短毛種ですが抜け毛が多いため、ブラッシングを最低でも2日に1回は行い、清潔な体を保ちます。
チェサピーク・ベイ・レトリバーの気をつけたい病気
他のレトリバー犬種と同じように、股関節形成不全になりやすいです。食事の与え過ぎによる肥満や、激しすぎる運動は避けてください。垂れ耳で外耳炎の危険性もあるため、耳の掃除を行ってあげると良いでしょう。 また、活発な性格をしているので、食後に激しく動くと胃捻転を起こします。食後30分程度は運動をさせないよう注意してください。
レトリバーの種類⑤カーリーコーテッド・レトリバー
カーリーコーテッドレトリバーは、ブラックまたはレバー色のカールした被毛を持ち、すらりと気品のある体形が特徴です。勇敢で落ち着きのある、フレンドリーな性格をしていますが、知らない人や犬にはドライに接することもあります。自立していて育てやすい犬種でしょう。
カーリーコーテッド・レトリバーの体高・体重・平均寿命
体高 | オス 67.5㎝ メス 62.5㎝ |
体重 | 32~36㎏ |
平均寿命 | 9~14歳 |
カーリーコーテッド・レトリバーの飼い方
人間との距離感を大事にする犬種で、特徴的な被毛も持っているので、室内で飼育するのがおすすめです。散歩は1日2回、1時間程度を目安に行ってください。広い場所で水遊びやボール遊びをすると、ストレス解消にもなります。
被毛はシングルコートなので、換毛期以外の抜け毛はあまり気になりません。ただ、独特のカールした美しい毛足を持つため、丁寧なブラッシングで維持してあげましょう。
カーリーコーテッド・レトリバーの気をつけたい病気
股関節形成不全になりやすい傾向があります。フローリングにはマットを敷いたり、過度な運動は控えることと、肥満には気を付けましょう。また、垂れ耳なので外耳炎にも注意し、耳の中を清潔に保ってあげてください。
レトリバーの種類⑥ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリバー
ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリバーは、レッドやオレンジの被毛に、飾り毛や尾下がホワイトなどの明るい毛色をしているのが特徴です。
また、レトリーバー系の中では小さめで、中型犬に分類されますが、筋肉質でしっかりとした体格を持ちます。忍耐力が強く有能なのでしつけもしやすく、優しいため小さな子供がいても安心でしょう。
ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリバーの体高・体重・平均寿命
体高 | オス 48~51㎝ メス 45~48㎝ |
体重 | オス 20~30㎏ メス 17~20㎏ |
平均寿命 | 10~14歳 |
ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリバーの飼い方
長い被毛を持っていて、家族に寄り添って育つため室内飼いが適切です。アクティブなので、1日2回30~60分程度の散歩を行いましょう。筋肉質なため、水遊びやドッグランで走り回ることも必要です。ダブルコートで抜け毛が多いので、ブラッシングは定期的に行うことをおすすめします。
ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリバーの気をつけたい病気
非常に分厚い被毛を持つため、熱中症にはくれぐれも注意してください。夏の散歩は夕方以降の気温が下がったタイミングで行い、室内はしっかりクーラーをかけてあげてください。また、こまめな水分補給も大切です。 ほかに、活発な一面があるので、関節炎に注意する必要があります。フローリングには滑らないようマットを敷き、激しい運動は控えましょう。
レトリバーはファミリー向けの犬種!
レトリバーは優しく賢いので、しつけさえしっかりできれば、小さな子供からお年寄りまで問題なく一緒に暮らすことができるでしょう。それぞれの特徴や飼い方を踏まえながら、家族に迎えることを検討してみてください。