猫がついてくるのは分離不安かも?!理由を徹底解説!
猫が飼い主や周りの人についていくというのは、猫を飼ったことのある人ならば一度は見た光景かもしれません。ついてくる事自体は可愛いものですが、その理由については様々考えられています。今回は、猫が飼い主などについてくる理由、分離不安の可能性などについてご紹介します。
猫がついてくるのはなぜ?
猫を飼っていると、飼い主がどこかへ行こうとするたびについてきたりといったシーンが見られます。かといって、撫でようとすると逃げてしまうのでなぜ付きまとってくるのか不思議に思った事もあるでしょう。
理由①飼い主と一緒にいたいから
まず考えられる理由として、飼い主の近くに居たいからといったものが挙げられます。ある程度以上の信頼が飼っている中で構築されていれば、飼い主の事が大好きなのでいつも一緒に居たいというのが一番大きな理由になってくるでしょう。
猫という生き物は人間に対して気を遣うというような事はしないものです。ですから、嫌いに思っている人間であればそもそもついていく事は無いでしょう。よって、ついてくるのであればそれ相応に飼い主を信頼していると受け取ってよいです。
理由②飼い主に構って欲しい
続いて、飼い主にかまってもらいたいという理由もあります。飼い主の足元にすり寄ってきて、高めの声で鳴いてきたのであれば、ほぼ間違いなくかまってもらいたいと言っているような物ですので、おもちゃで遊んであげると気を晴らせるでしょう。
飼い主が他のものに気を取られていたりすると、自分の事を見てもらいたくなる生き物でもあります。よって、忙しくてかまってあげられない時に限ってついてくる、という場面があるのなら、それは構ってもらいたいサインなのです。
理由③お腹が空いている
お腹が空いている時にも、飼い主について回る場面が見られます。大抵飼っている時にはご飯の時間も決めている事でしょうが、その時間に飼い主が動き出すと、猫としては「ご飯がもらえる」と思ってついて回ってくるのです。
特にお腹が減っている時には、人間もそうですがご飯が食べたいという気持ちが強くなってきます。猫だとお腹が空いた時にしつこく鳴いてついて回ってくるので、食べ過ぎに注意しながら与えてあげれば付きまといもピッタリ止むでしょう。
理由④飼い主の行動が気になる
入浴する際やお手洗いに行く際などにも、猫がついてくる事があります。当然この際には猫にかまってあげる事はできませんが、猫としては中に入れない時に飼い主が何をしているのかが気になっていると考えられます。中で鳴っている水の音などに対して、興味を持つ猫も居ます。
理由⑤親離れできていない
基本的に自由な傾向のある猫ですが、寂しさや不安を感じる事もあります。飼い主と猫の関係は保護者とその子供の関係に近いと言われていて、猫にとって飼い主は自分の面倒を見てくれる親同然の存在と認識しています。
特に子猫のころから飼っていると、環境の変化をはじめとした外的要因がストレスとなって不安を覚える事が多いとされています。こういった時に親のような存在である飼い主が近くにずっといれば、後を付いてきやすくなります。
本来であれば、猫は生後半年までに自立して単独での行動を取るようになります。ですが、子猫の時代から飼っていると精神的に大人になり切れず、親離れが出来ていないために飼い主についてくると考えられます。
場所別・猫がついてくる理由
どこに行こうとしてもネコがついてくるのは少々困りものかもしれませんが、行き先によって猫もついてくる理由が異なっているところもあります。続いては、場所別の猫がついてくる理由についてです。
トイレについてくる理由
猫を飼っている中で、トイレについてくるというのはあるあるに数えられるところかもしれません。実際、この経験をされた飼い主は、全体においておよそ半数に及ぶとも言われているほどなのです。 トイレの場合、飼い主は基本的に動かずにじっとしていますし狭い部屋でもあるので、猫としても安心できる要素が色々とあるからだと考えられています。
また、馴染みのある飼い主の匂いがする場所でもあるので、そういった理由も合わさっているのでしょう。 テリトリーを大事にしている猫にとって、普段自分のテリトリーである家の中でもずっと扉が締め切られているトイレは気になる場所です。水の流れる音もするので、余計気になっているのでしょう。
お風呂についてくる理由
続いて、お風呂についてくる理由についてです。その最大の理由としては、既にご紹介している通り飼い主ともっと一緒に居たいから、かまってもらいたいからというのが一番なのです。
トイレと同じく、お風呂場は飼い主がほとんど動きません。特に長時間家を留守にしていて留守番をさせていたり、あまりかまってあげる時間を設けられていないと、お風呂場までついてくる可能性が高くなります。
野良猫がついてくる理由
自分の飼っている猫が自宅でついてくる理由としては、色々と挙げられますがかまってもらいたかったりという事で何となくは理解も出来るものでしょう。対して、飼育していない野良猫が付きまとってくる場合には、どんな理由が考えられるでしょうか?
野良猫がついてくる理由
普通であれば、野良猫は目が合ったり少し近づくとすぐに逃げて行ってしまうでしょう。こちらが近づこうと思っていても相手の方から逃げていきますので、基本的に近づいてくるといった事がない中、なぜか後を付いてきたという経験をした方も居ます。
このケースで考えられる理由としては、ご飯をもらえると思い込んでいる可能性があります。飼われていない状態の野良猫が誰かからご飯をもらった経験がある場合、人を見た時にご飯がもらえると思って近づいてきたりします。
ただし、ここで可愛らしいからといって安易にごはんをあげてしまうのは要注意です。保護したり、責任を持って管理をする覚悟があれば話が別ですが、そうでない場合には安易にごはんを与えないようにしてください。
また、猫が人になれている場合、撫でたりかまってもらいたがっている可能性も考えられます。近寄ってきて高い声で鳴くようなしぐさが見られた場合には、優しく撫でてあげると満足するでしょう。
その他、親離れが出来ていない子猫の場合には人を親猫と勘違いしてくる事もあります。本来親猫が子供を威嚇する事で親離れをさせていきますが、それが出来ていないままに親から離れてしまうと、人に近づきやすくなるのです。
ついてくる野良猫への対処法
普通は逃げてしまう野良猫がついてくるという事で、可愛くてついかまいたくなる気持ちも十分に分かります。しかし、安易に構ったり餌をあげたりといった事は責任が持てないのであればすべきではありません。
付いてきて困った状態になるのなら、人込みに紛れたり、遠回りをする事で離れていきましょう。猫も人の中に紛れ込まれてしまえば誰なのか区別がつかなくなりますので、付いていくのも諦めます。
ついてくる猫の特徴
どんな猫でも、必ずついてくる動作が見られるとは限りません。猫それぞれに性格的な特徴があり、人についてくる猫にも性格の偏りが見られています。
特徴①甘えん坊
まず、甘えん坊な猫は人についていきやすいです。甘えん坊となれば飼い主と一緒に居たい、かまってもらいたいという気持ちが強いので、飼い主がどこかへ行こうとするときには後を付いていきやすいです。
特徴②オス猫
甘えん坊であることに加えて、オスの猫も後追いしやすいと言われています。猫自体オスの方が甘えん坊が出ると考えられていて、交尾の際にはメスを追いかける形になりますので気持ちがすぐに行動に移る傾向がある模様です。
特徴③子猫
子猫も、同じく人の後に付いてきやすいです。この場合にはまだ親離れが出来ていない時期から飼っていると、飼い主を自分の親だと認識している部分が大きく、小柄なので家の中でも事故が起きないか注意する必要があります。
ついてくる猫は極度の不安から分離不安になる可能性も
猫が人の後をついてくる光景は可愛いものですが、もしも後追い行為が目に余るほどに多い場合、分離不安が起きているケースも考えられます。
分離不安の症状
猫における分離不安とは、飼い主と少しでも離れている不安がとても大きくなり、精神的に不安定となってパニック症状を起こすものです。その為、ほとんど飼い主と一緒に居なければならない状態となっています。
飼い主の後を付いていく行為そのものは、通常であればおかしな行為ではありません。しかし、過剰に鳴いたり破壊行動を起こしたり、不適切な場所での排せつなどが見られる場合には、分離不安の可能性が高いと考えられます。
分離不安を改善するには?
- 猫を構いすぎない事
- 留守番は短い時間から慣れさせる事
- 出かける際にはサッと出ていく事
- 留守中の猫が居心地がいいように環境を整える事
実際に分離不安が起きている場合、改善させるためには上記のような点に気を付けてください。一度発症してしまうと改善させるのにとても根気が必要なものになっているので、行動診療科の獣医師への相談も推奨します。
猫がついてくる理由を理解してあげよう
猫が飼い主の後をついてくるのは、信頼している裏返しであるとも取れます。ただし、野良猫が付いてきたり、あまりにも後追いが激しすぎる場合には注意が必要ですので、理由についてはしっかり理解してあげてください。