スコティッシュストレートってどんな猫?スコティッシュフォールドの祖先を徹底解説!
ペットとして人気が高い「スコティッシュストレート」という猫をご存知ですか?ちょこんと立った耳が可愛らしく、人懐っこく穏やかな性格の為、初めて猫を飼う方にもおすすめの品種です。
ここではそんな愛嬌たっぷりのスコティッシュストレートについて、祖先から特徴、飼い方まで詳しく解説します。猫好きな方、猫を飼おうか迷っている方、スコティッシュストレートペットとして迎えたい方は是非チェックしてください!
スコティッシュストレートとは
まずは、スコティッシュフォールドストレートという猫をよく知らない方の為に、どんな猫なのかルーツからご紹介していきます。スコティッシュフォールドストレートとよく似た、スコティッシュフォールドとの違いは何なのでしょうか。以下に詳しく見ていきましょう。
スコットランドの農場で飼われていた猫が祖先
スコティッシュストレートは、1960年の初頭、スコットランドの農場で発見された「スージー」という名のメス猫が祖先です。スージは他の猫と違っていつまでも耳が折れ曲がったままでした。
突然変異で耳が折れていたようで、その後成長して子供を産むと、複数の子猫に同じ折れ耳を持つ個体を発見、耳が遺伝形質と確認され、計画的繁殖が始まったのです。そして品種改良が進められ、折れ耳猫は『スコティッシュフォールド』という名で一猫種として公認されました。
一方で、折れ耳だけではなく立ち耳の個体も誕生しており、こちらが『スコティッシュストレート』という名で品種登録されています。
スコティッシュフォールドとの違いは立ち耳
スコティッシュフォールドとスコティッシュストレートの起源は同じです。折れ耳なのか立ち耳なのかの違いで、フォールドは「折りたたむ」という意味、ストレートは「直立した」という意味で名前が付けられました。
スコティッシュはスコットランドを表すものです。 同じルーツの猫ですが、血統登録機関であるTICAではスコティッシュストレートを独立した猫種として扱っています。
スコティッシュストレートが登録されたのは2014年と年数は浅く、スコティッシュフォールドと比べてまだまだ知名度が低いのが現状です。
スコティッシュストレートの特徴
ここからは、性格や大きさ、毛色、寿命などスコティッシュストレートの特徴をご紹介します。ちょこんと立った可愛らしい耳がチャームポイントのスコティッシュストレートは、一体どんな性格の持ち主なのでしょうか。愛嬌たっぷりなスコティッシュストレートの魅力を見ていきましょう。
特徴①性格
スコティッシュストレートは、とても好奇心旺盛で社交的な性格です。人懐っこく、人や他のペットとも上手くやっていけるので、初めてペットを迎える方でも飼いやすいでしょう。 基本的に飼い主に従順ですが、成長とともに自立心が強くなり、時には無理やり抱っこされたり構われたりすると、嫌がることもあります。
そう思いきや、飼い主に構われたいため部屋の中をウロついたり、後ろについて回ることもあるようです。 人見知りもないので来客が来ても警戒せず、お子様や他の動物の騒ぎ声や鳴き声にビクついたり、威嚇することもありません。どんな家庭でも自分を適応させられるので、安心して飼うことができます。
ただ少し寂しがり屋の一面もあるので、お留守番が苦手な子もいます。不満を溜め込む性格の子も多いので、頻繁な爪とぎ・食欲低下・尿マーキングなど、ストレスサインを見逃さないようにしましょう。
特徴②大きさ
スコティッシュストレートの平均体重はオス3~6kg、メス2.5~4.9kg、体長約60cmで、一般的な猫と変わりません。セミコビーというボディタイプになり、筋肉質で四肢・胴・尾がやや長めなのが特徴です。前足と後足はコビーほどではありませんが、丸みを帯びています。全体的にずんぐりむっくりの体型です。
特徴③毛色
スコティッシュストレートは、元々様々品種と掛け合わせて作られた猫なので毛色のバリエーションが非常に豊富です。毛の長さは短毛と長毛の2タイプが存在しますが、長毛タイプは数が少ないので、なかなか目にすることはないでしょう。毛質は柔らかくてボリュームがあり、触るとフカフカしています。
特徴④寿命
スコティッシュストレートの寿命は10~13年と言われています。一般的な猫の平均寿命が14~15年なので、少し短めではありますが、猫の寿命は環境や個体によって左右されるので、しっかりと様子を見てケアしてあげることで寿命は平均よりも延ばすことができます。
スコティッシュストレートの注意したい病気
続いてはスコティッシュストレートの注意したい病気について解説します。病気について把握しておけば、いち早く異常に気付き治療することができるでしょう。いつまでも元気で過ごしてもらう為にも、かかりやすい病気について学んでおくことが大切です。
病気①関節炎
スコティッシュストレートは、遺伝的に骨や関節に異常を起こすことが多いと言われています。同じルーツのスコティッシュフォールドの折れた耳は、そもそも骨の形成異常が原因です。
その身体的特徴からスコティッシュストレートも筋骨格系疾患の発症が多く、関節炎の発症は他種の猫に比べて約2.5倍にのぼります。関節炎を患っているかもしれない兆候は、毛づくろいや爪研ぎをしなくなった・回数が減った・ジャンプしくなった・身体を触られることを嫌がるなどが挙げられます。
病気②骨軟骨異形成症
骨軟骨異形成症とは、後肢や前肢の骨に軟骨の塊(骨瘤)が発生して、軟骨や骨に異常が起きる病気です。こちらも遺伝性で、主にスコティッシュフォールド・スコティッシュストレートに発症しやすい病気になります。
特徴的な症状は四肢の腫れです。軽症な場合は無症状ですが、重症化すると関節で炎症を起こし、足を引きずって歩いたり、足を挙げたり、高いところに登りたがらなくなります。
スコティッシュフォールドと比べて耳の病気になりにくい
折れ曲がった耳が特徴のスコティッシュフォールドは耳の病気にかかりやすい猫種です。最大の特徴でもある折れ耳が通気性を悪くし、雑菌が繁殖しやすいのです。
一方スコティッシュストレートは同じ起源の猫種になりますが、耳が立っているため通気性が良く、耳の病気になりにくいとされています。とは言ってもあまり放っておくと耳ダニが繁殖し、外耳炎を起こしてしまうので、耳の穴の入口付近に耳垢が溜まったらお手入れしてあげましょう。
スコティッシュストレートを迎えるには?
人懐っこくて可愛らしいスコティッシュストレートを飼いたい!そんな方の為に、以下ではスコティッシュストレートを迎える方法と気になる費用についてご紹介します。
スコティッシュストレートの迎え方
ペットショップを巡ってみると、スコティッシュフォールドは見かけてもスコティッシュストレートはあまり目にすることはありません。現状スコティッシュフォールドの方が知名度が高く人気もあるため、スコティッシュストレートを扱っているペットショップは少ないのです。
では、スコティッシュストレートを飼いたい場合はどうすれば良いのでしょうか。最も確実なのは、猫を繁殖して販売を行なっているブリーダーを頼る方法です。スコティッシュストレートを繁殖しているブリーダーは全国にたくさんいます。
「みんなの子猫ブリーダー」「子猫ブリーダーナビ」のサイトでも、たくさんのスコティッシュストレートを見ることができるので是非チェックしてみて下さい。中には、スコティッシュフォールド(立ち耳)と表記されている場合もあるので、必ず確認するようにしましょう。
スコティッシュストレートの価格相場
現在コロナ禍が続くなか、ペットの需要が高まり価格も高騰しています。スコティッシュストレートの価格相場は12~30万円、平均すると約22万円ほどで、高い個体は40万以上するものもあります。また、長毛は短毛に比べて希少になるため、価格も高めです。
スコティッシュストレートの飼い方
スコティッシュストレートは、人懐っこい性格で他のペットとも仲良くできる為、猫の中でも飼いやすい品種です。ただし好奇心旺盛なので、家にあるものには何でも興味を示します。
登ってケガをするもの、かじられては困るものは片付けておきましょう。 とても遊び好きなので、ストレスが溜まらないようキャットタワーを設置してあげるのがおすすめです。お手入れは短毛であれば週に1~2回ほど軽くブラッシングしてあげるだけで十分です。
長毛の場合は、毛が絡まないよう1日1回はブラッシングして毛並みを整えてあげてください。
スコティッシュストレートのしつけ
スコティッシュストレートは猫の中でも、とても賢い品種なのでしつけはそこまで大変ではありません。その家庭環境に自分を適応させ、飼い主の期待に応えてくれるでしょう。 ただし好奇心旺盛な性格なので、イタズラをして飼い主を困らせることしばしば…。
まずは叱らなくても良い環境づくりから始め、それでもイタズラをしてしまったら、甘やかさずその場で直ぐに「ダメ!」と叱りましょう。繰り返すうちに、猫の中でルールとして定着していくはずです。
そして大切なのは、家族全員でしつけの方針を統一しておくことです。同じことをしても「この前は叱られたのに今回は何も言われない」となるとルール化できなくなってしまうので、家族でしつけの方法をしっかり話し合いましょう。
飼いやすくて可愛いスコティッシュストレートを家族に迎えよう
スコティッシュストレートは、とてもフレンドリーで人間といることが大好きです。ちょこんと立った耳も可愛らしく、家族を和ませ癒しを与えてくれるでしょう。ペットとして猫を探している方は、飼いやすく愛嬌たっぶりな可愛いスコティッシュストレートを是非家族に迎え入れてみませんか?