狼みたいな犬種があるのをご存知ですか?日本でも馴染みのある柴犬や秋田犬が狼に近い犬種とされています。そこでこの記事では、狼みたいな犬の犬種を、7つ紹介しています。また、狼みたいな犬が持っているDNAについてもふれているのでぜひ参考にしてみてください。
狼みたいな犬とは?
狼みたいな犬は、狼に一番近い種類として、
「ウルフドッグ」という犬種があります。ウルフドッグは大型犬で、ジャーマンシェパードやシベリアンハスキーなどの犬種と家畜化された狼を交配させ、誕生したものです。
この中で狼の血が75%含まれているものを「ハイパーセント」と言います。見た目は狼に似ているので、海外ではコアなファンが多くいて人気の種類です。
ジャパンケネルクラブ(JKC)という血統書を発行などを行っている団体に、正式犬種として登録されているものは、「チェコスロバキアン・ウルフドッグ」「サールロース・ウルフドッグ」の2種類です。
チェコスロバキアン・ウルフドッグは、1955年に旧チェコスロバキアで、カルパチアン・ウルフとジャーマン・シェパードを交配させる生物実験が行われ、その中で誕生しました。
チェコスロバキアン・ウルフドッグは、反応が素早く持久力があることが特徴です。非常に機敏で、用心深さがあり従順な性格をしています。
サールロース・ウルフドッグは、ジャーマン・シェパード・ドックの愛好家が、「犬が人間性を帯びてきた」と感じたことから、犬本来の自然な素質を取り戻すために作った犬種です。
サールロース・ウルフドッグの性格は、非常にタフで自主性があり、自身の意思に従うことが特徴的です。飼い主に対しては従順ですが、他人には接触したがる姿は見せず、警戒心が強めです。これは、狼の気質を受け継いでいるとされています。
狼みたいな犬のDNAの種類は?
狼みたいな犬のDNAの種類は、遺伝的類似性として4つのグループに分けられます。
ウルフライク、ハンター、ハーダー、マスティフライクの4種類について解説していきます。
狼みたいな犬の要素①ウルフライク
「ウフルライク(WOLFLIKE)」は、
狼に最も近いDNAです。ウルフライクは、アフリカだけでなくアジア、中東に起源があり古くから飼われていた種類になります。
狼みたいな犬の要素②ハンター
「ハンター(HUNTERS)」は、名前の通り
獲物をとらえるような猟りの特性を持っている種類です。ハンターは、猟犬の大部分が分類されます。猟犬の素質を持つイングリッシュ・ポインターや、うさぎ狩りとして活用されてきたビーグルなどが当てはまると言われています。
狼みたいな犬の要素③ハーダー
「ハーダー(HERDERS)」は、シェットランドシープドッグという種類の犬ように
群れをなす習性を持っています。ただしハーダーの中には、パグやグレイハウンドのように群れる特性がないものもいます。ボーダーコリーなどの犬種が多く持っているDNAとされています。
狼みたいな犬の要素④マスティフライク
「マスティフライク(MASTIFFLIKE)」は、
筋肉質で戦闘的な性質があります。力も強いので、警察犬や軍用犬が向いているとされています。
狼に最も近いDNAを持つウルフライクの犬の特徴や性格を紹介
続いて、狼に最も近いDNAを持つウルフライクの犬の特徴や性格を紹介します。
ここでは、柴犬や秋田犬、シベリアンハスキー、チャウ・チャウ、アフガン・ハウンド、バセンジー、アラスカン・マラミュートについて解説しているのでぜひ参考にしみてください。
ウルフライクの主な犬種①柴犬
柴犬は、ウルフライクDNAの割合が非常に高く、狼に最も近い犬種とされています。柴犬は、遥か昔から猟犬として日本人と共に生活してきました。現在においても日本で最も多く飼われていると言われており、馴染みのある人気の高い種類です。
柴犬は、主人に従順で献身的なことが多い性格の犬がほとんどです。しかし一緒に暮らしている家族以外には、人間だけでなく犬にも警戒することがあります。
ウルフライクの主な犬種②秋田犬
秋田犬は、1931年に国の天然記念物に指定された犬種です。秋田地方で、古くから熊猟として活躍してきた「マタギ犬」が祖先だとされています。もともとは闘犬用として、グレート・デーンや土佐犬といった犬の種類を交配して大型化されました。
しかし1908年に闘犬禁止令が出て以降、狩猟犬として活用されてきました。秋田犬の見た目は、骨太なフォルムで全体的にバランスの良い体格していて、ふさふさしたしっぽが特徴的です。
秋田犬は「忠犬ハチ公」のイメージを抱く人も多く、忠誠心が強い・愛情が深いといった性格をしています。また利口で頭が良く、番犬としても優秀ですが、警戒心が強いためしっかりしつけをしないと、人間との生活が難しくなる一面があります。
ウルフライクの主な犬種③シベリアンハスキー
シベリアンハスキーは、見た目も狼に似ている犬種です。狼と同じように数頭の群れで生活し、シベリア北東部に住む「チュクチ族」という民族がソリを引く犬として飼い、これまで改良されてきました。北極や南極での探索にも同行し、活躍した映画もあります。
一見、狼にそっくりな顔立ちをしているため怖そうですが、性格は人懐っこくて陽気です。寒さに強く、暑さには弱いため、夏場はしっかりとした対策が必要です。また、エネルギッシュで運動量が多く、散歩時間をきちんと確保しないといけないというポイントもあります。
ウルフライクの主な犬種④チャウ・チャウ
チャウチャウは、原産国が中国の犬種です。約3000年も前から、ソリを引いたり狩猟、時には食用としても活用されてきました。チャウチャウの見た目は、狼というよりもどちらかと言うとライオンのような顔立ちをしています。
また、青みがある舌を持っていることも特徴的ですが、シャーペイという種類も持っていて、共通の祖先から派生したと言われています。チャウチャウの性格は、頑固で独立心が強いということです。
おっとりとした見た目ではありますが、実は神経質で慣れている人や犬以外には警戒心を抱きます。また活発に動き回るような犬種ではないため、放っておくと運動不足になるため注意が必要です。
ウルフライクの主な犬種⑤アフガン・ハウンド
アフガン・ハウンドは、名前にも入っている通り、アフガニスタンが原産です。見つけた獲物は素早い動きで狩る狩猟犬として古くから活躍してきました。アフガンハウンドの性格は、独立心があるためしつけがしにくいと言われています。
自分で完結できる仕事を担ってきたこともあり、人間の支持に従わない一面を持っています。また狩猟犬であるため、運動量が多く、運動したいという欲求も高いです。
思いっきり走ることができるドッグランや庭などで定期的に遊ばせるよ良いでしょう。日本は、高温多湿の環境なので、被毛が蒸れてしまい、皮膚に関連するトラブルもあるので要注意です。
ウルフライクの主な犬種⑥バセンジー
バセンジーは、古い歴史がある犬種で、古代エジプトの遺跡にも描かれているとされています。バセンジーは中央アフリカの原産で、19世紀にアフリカに来たイギリスの調査団が本国へ持ち帰ったことで広く知れ渡ることになりました。
あまり吠えない犬種ですが、嬉しいときはヨーデルのような声を出すことでも有名です。バセンジーは頭が良く、おとなしい性格をしています。
また独立心が強く、マイペースな性格でもあり、しつけにくいとも言われています。他にも初対面であれば警戒することもあり、初心者には向いていないそうです。
ウルフライクの主な犬種⑦アラスカン・マラミュート
アラスカン・マラミュートは、重い荷物を引くことが得意な犬種です。北極のソリ犬としては最も古い犬種のひとつになります。見た目も、狼のような顔立ちをしていて、豊かな骨量と発達した筋肉が特徴的です。
愛情も深く、人になつく性格をしているので、初心者でも飼いやすく、しつけも行いやすいとされています。また社交的な一面もあるため、知っている人間や犬に対して喜んでじゃれ合おうとします。
がっしり骨量や筋肉があるので、運動量を多く求められます。そのため、一緒に運動したりドッグランを活用すると良いでしょう。
世界で一番狼に近い犬は柴犬
世界で一番、狼に近い犬種は、実は柴犬だと言われています。これは、アメリカにある大学チームが行った大規模調査により判明しました。
5000匹以上の犬の遺伝子調査を行い、狼との類似性が高い遺伝子を、柴犬が最も多く持ち合わせいたという結果が出たのです。飼い主に従順な性格で、勇敢な番犬としても高評価を受けている一方で、独立心や警戒心が強いのは、狼の性格をそのままそっくり写したようだと言われています。
柴犬や秋田犬はオオカミに近い犬種
いかがでしたか?この記事では、狼みたいな犬のDNAの種類だけでなく、犬種を7つ解説しました。
柴犬や秋田犬は、実は狼に近い犬種として調査結果で判明しています。柴犬や秋田犬の他にも様々な犬種の性格や特徴についても解説したので、あわせて参考にしてみてください。