猫が背中に乗るのはなぜ?お腹・肩・膝に乗る理由も解説!
猫が背中に乗る理由とは
猫を飼っていると、飼い主の背に陣取る場面も少なからず見受けられます。可愛らしくはありますが、たびたび飼い主の背中に来る理由を考えたことはありますか?まずは考えられている理由についてご紹介します。
背中に乗る理由①信頼・愛情表現
まず1つ目に考えられる理由は、飼い主に対する信頼や愛情表現です。ペットの猫が飼い主や家族の背中に乗ってくるのは、その人に対する信頼の証でありさり気ない愛情表現の部分もあります。
背中に乗ったままゴロゴロと喉を鳴らしていたり、体を摺り寄せてくるような動作が見られたら、飼い主に対しての愛情や信頼を持っていると捉えてよいでしょう。足を踏んだりする事もありますが、これも近くに居る分信頼していると言えます。
背中に乗る理由②暖かいから
続いては、暖かくて暖が取れるからというものです。非常にシンプルな理由ですが、秋の深くなってきた頃や冬の時期、暖かくなれる場所として飼い主の背中を選択しているというケースです。
まるで冬場にこたつの上で丸くなっているのと同じように背中で丸まっているのが見られた場合には、暖かい場所を求めて背中に来た可能性が最も高いと言えるでしょう。特に冬の寒い時期にはこうした理由が高いと考えられます。
背中に乗る理由③存在感を主張
飼い主の方をじっと見つめていて、その後に何の前触れもなく背中に陣取ろうとする事もあります。これらはすなわち、遊んでもらいたい、暇を持て余しているなどの理由が根底にあるとされます。
仕事や家事などで猫に構っている時間がなく、猫の方からかまってほしいという心理で乗ってくるというケースです。急に背中に乗ってきたりすると驚くでしょうが、猫の心理としてはようやく振り向いてくれたといったところです。
特に、信頼や愛情表現の中でもご紹介した通り背中に乗ったうえで喉をゴロゴロ鳴らしてくる場合には甘えたいというサインと言えます。飼い主に近くなればなるほどに信頼していると言えますので、猫の側から背中に登ってくるなら構ってあげましょう。
背中に乗る理由④飼い主よりも上に立ちたい
元々猫というのは、高い場所に登りたがる動物でもあります。木に登るのが得意であったりしますし、キャットタワーなども横ではなく上に高いものですので本能的に猫は高い場所へ行って、外敵の心配もなく安心できるスペースを確保しています。
加えて、猫はより優位な立場にいる個体の方が物理的にも高い場所を独占する傾向が見られています。もし多頭飼いをしている場合、キャットタワーがあるならその一番上に居るのが一番偉い猫であると言えます。
猫の側の心理として、自分がこの家では飼い主よりも上の立ち位置にいる事を、物理的に高くなることで示しているのです。特に多頭飼いの場合には他の猫に優位な立場にいるという誇示をしている可能性もあります。
背中に乗る理由⑤飼い主を独占したい
飼い主を独占したいケースというのも考えられています。飼い主も背中に乗られてしまうと思うようには動かなくなりますし、広い背中を自分が独占することで飼い主自信を自分のものだと主張しているのでしょう。
一般的には愛情深い個体の猫ほどに独占欲も強いと言われていて、一度こうした心理から背中に乗るとなかなか降りてはくれません。おそらくは気が済むまで乗せてあげないと、降ろしても効果は薄いでしょう。
うつ伏せの時に猫が背中に乗る理由は?
何か作業をしている時や、立っている時に背中に登ってくるようなケースの場合には、前述したような心理があると考えられます。ただ、飼い主がうつぶせの状態だと別のケースが想定されます。
所有権を主張
うつ伏せをしている場合も同じような心理が働いている事ももちろん想定されますが、猫の所有欲が影響している事もあります。背中に乗ってくるのは自身の方が優位であることを周囲に示す、という理由もご紹介しました。
これはマウンティングによる立場の誇示と考えられていて、かつ自分よりも立場が下だと思っている相手にしか背中を取るような行為は見られません。
日々可愛がる側としては甘えていて可愛いと感じるでしょうが、肝心の猫側の心理としては飼い主を見下している部分も考えられます。あまり甘やかしていると、うつぶせ状態のときにも乗ってきやすいでしょう。
猫が背中に乗る時はどう対応する?
基本的には何のために来ているかを考えましょう。もしも食事が欲しい、水を変えてもらいたい、トイレを綺麗にしてもらいたいといった要求をしているのならば、それらにはすぐ対応してください。
甘えたがっているという理由の場合にも、気が済むまで撫でたりスキンシップを取ってあげます。遊ぶのも基本的には好きですから、退屈しているのならばいっしょに遊んであげてください。
また、冬場で暖を取りに来るようなケースであれば室温の調整なども考えましょう。部屋の温度が猫にとって適切ではなかった可能性が出てきますので、過ごしやすい室温に設定してあげてください。
猫が背中に乗る時の注意点
猫の心理に関しては猫にしか分かりませんが、それでもある程度今回ご紹介してきたように把握することはできます。甘えたいなら甘えたいでそのまま好きにさせたいでしょうが、お互いがケガをしてしまうリスクがあります。
猫の爪が食い込む
まず、猫の爪が自分に食い込んでしまう点には注意してください。木などの高いところに登るのが得意な猫ですが、その理由は爪を自由に出し入れできるからです。普段は隠れているものの、背中に登ってくる時には使っています。
落ちないように踏ん張ろうとして出てきた爪が食い込むと、飼い主にとっては予想以上のダメージになりかねません。そして、痛さから驚いて猫を降ろそうとすると、落ちないようにさらに爪を食い込ませてくるでしょう。
こうなると服が破けてしまったり、本当にケガにつながってしまう恐れもあります。普段から爪切りや爪とぎなどを行って、伸びすぎないように気を配りましょう。
腰に負担
続いては、飼い主の腰への負担です。抱っこをする時とは違って、背中に乗られると体勢が悪いと感じる飼い主の方もいるでしょう。猫を優先して落ちないように体勢を取ろうとすると、腰に余計な負担がかかってしまいます。
猫の体重などによっても変わる部分はあるものの、猫を優先して自分の体を壊してしまうのは避けたい話でしょう。時には無理をしないで、腰や肩に負担にならないようにしましょう。
猫を下す時はゆっくりと
猫は何らかの心理から、飼い主の背中に乗っかりに来ています。飼い主がそれとなく降りてほしい事を伝えてあげれば、満足を感じてくれるでしょう。注意したいのは、降ろす際にぶっきらぼうに降ろすと落下させてしまう危険がある点です。
また、急に降ろそうとしたりすると踏ん張ろうとして爪を使い、先に述べたように互いのケガにつながる恐れがあります。降りてほしい理由が何であっても、実際に降ろす際にはお互いに怪我をしないようにゆっくりと降ろしましょう。
猫が背中以外に乗る理由とは
背中に乗ってくるケースもそれなりに飼い続けていると見られるでしょうが、それ以外の場所にも乗ってくる事があります。最後に、背中意外に猫が乗ってくる理由についてご紹介しましょう。
お腹に乗る
まずお腹に乗ってくるケースについてですが、撫でてもらいたかったり飼い主の上で落ち着きたいなど、甘えたがっている面が考えられます。信頼できる相手にしかやらないのは共通ですし、背中の時と同じく暖を取りに来ている場合もあります。
肩に乗る
人の肩という狭くて乗りにくい部位まで乗っかってくるのは、猫自身の本能的な部分が影響しているとされます。高くて且つ不安定な場所に登っていくのは猫にとっての習性ですが、人の顔に近ければ近い部位に来るほど、猫が信頼をしている事の裏返しでもあります。
膝に乗る
もう1つ、膝の上に乗ってくる場合についてです。この場合は背中同様暖まりたいからであるとされていて、特に冬場に関しては他の場所と同じく暖かい場所に行こうとして結果的に膝の上に乗ってくる場面がよく見られます。
猫が背中に乗った時にふみふみするのは信頼・愛情の証
猫が背中に乗ってきたり、それ以外の部位に登ったり、または足をふみふみしたりするのはそれなりの信頼や愛情があってのことだったのです。是非とも愛猫を可愛がってあげてください。