猫が首輪を嫌がるときの対処法は?首輪が必要な理由と正しい選び方
飼っている猫には首輪をつけるのが常識になっていますが、時に猫は首輪をつけるのを嫌がったりする場面が見受けられます。どんな心理で首輪をつけるのを嫌がっているのでしょうか?今回はそのあたりの猫の心理や首輪の必要性、つけ方などについて詳しく解説します。
猫に首輪が必要な理由
猫にとって、首輪というのは万が一やもしもの時があった場合に助けてくれるアイテムでもあります。常識とは言われているものの、飼い猫に首輪をつけることの必要性や理由については様々挙げられます。
理由①脱走して迷子になった時
まず1つ目の理由は、家から脱走して迷子になってしまった時、身元などを証明してくれるアイテムとなるからというものになります。飼っている時の大きな悩みの1つとして脱走が挙げられますが、首輪なしではたとえ誰かが見つけてくれたとしても身元が分かりません。
素のままの状態では、飼い猫なのか野良猫なのかも脱走してしまった時には見分けがつかなくなってしまうのです。その時自分で付けた首輪があれば、飼い猫である事は誰でもすぐに分かりますし、飼い主が見れば飼っている猫だと分かります。
理由②災害時に避難する時
続いては、災害時に避難する際に必要であるという理由になります。万が一の災害、特に日本では地震など、いつ大きなものが発生するか分かりませんし、もし避難が必要となった時には飼い猫と離れ離れになってしまう可能性もあります。
混乱している災害時の状況の中で、迷子になってしまうことも十分あります。そんな時首輪があれば飼い主の特定もしやすいですし、野良猫ではないということも誰の目から見ても明らかです。
理由③子猫の位置がわかりやすい
更に、子猫の位置を分かりやすく把握できるというものもあります。これは使う首輪の種類にもよりますが、鈴などが付いている首輪であれば今どこに猫が居るのか、体格の小さい子猫が居るのかも音で分かります。 更には、後に詳しくご紹介するようにGPSが付いているハイテクなタイプの首輪もあります。こうした物を使っていれば、より具体的な位置の把握が可能になります。
猫が首輪を嫌がる理由
この様に、脱走のようないつ起きてもおかしくない理由や災害といった万が一の時の理由など、つけるべき理由は様々挙げられます。では、猫がそんな必要性の高い首輪をつけるのを嫌がるのはなぜなのでしょうか?
首輪を嫌がる理由①サイズが小さい・大きい
まず1つ目に考えられる理由は、首輪のサイズが大きすぎる、または小さすぎるという理由です。小さすぎればもちろん窮屈ですし、大きい場合でも無駄に隙間が空いてしまうなどサイズが合っていなければ不快になってしまいます。 猫に使う首輪のサイズは、指が2本入る程度が最も望ましいと言われています。ある程度の余裕は必要ではあるものの、飼い猫の首にマッチしているサイズへと調整をしてあげましょう。
首輪を嫌がる理由②重くてストレス
続いて考えられるのが、重さがストレスになっているというものです。猫専用に市販されている首輪であっても、サイズの大小と同じくそれぞれの猫によって適している重量があります。 例えば装飾が多いものは無駄に重量があるので当然ながらストレスになってしまいますし、金属製のものなども素材の特性上負担がかかってしまいます。また、摩擦によって首周りの毛が抜ける首輪ハゲになってしまうこともあるのです。
首輪を嫌がる理由③音がストレス
首輪の種類も現在では様々ですが、ケースの1つとして音がストレスになっている場合も考えられます。鈴が付いている首輪などはイメージしやすいでしょうが、人間が位置を把握したり自分の飼い猫であると知るために付けているにすぎません。
この点、当の本人である猫にとっては聴覚も非常に優れていますので、動くたびに音がするとどうしてもストレスになってしまいます。同様に、音がしなくとも首元で揺れるリボンなどが付いているものを嫌がる猫もいる模様です。
首輪を嫌がる理由④素材が固く皮膚に刺激
サイズによってストレスになったり、重さや音といった理由もありますが、素材が刺激を与えてしまっているというものもあります。特に、ナイロンや皮革、合皮などの固い素材は猫の皮膚を刺激し痛みやかゆみといった刺激を起こします。 酷い場合には接触性のアレルギーを起こしてしまい、獣医の世話になってしまう可能性も考えられます。もし素材がストレスという場合には、被毛や皮膚に優しい素材の首輪を使用するべきです。
首輪を嫌がる理由⑤首輪への警戒心
そもそもの本能として、首輪に対する警戒心を持っている事もあるのです。猫という動物は初めて見るものに対しては警戒を覚え、首輪だけではなく自宅に来た来客や爪とぎ用のグッズといったものであっても、最初は警戒するものです。 こうした警戒心があると、危険なものかもしれないとして首輪も付けるのを嫌がる事があります。この場合には首輪そのものが嫌という訳ではなく、慣れていないのが根本的な理由であると考えられます。
猫が首輪を嫌がるときの対処法
首輪を嫌がる理由についても様々考えられますし、個体やタイミングによっても理由は違っています。とはいえ嫌がっていたとしても飼う以上は首輪は必要ですから、嫌がられた場合の対処法を解説しましょう。
首輪を嫌がるときの対処法①少しずつ慣れさせる
まずは、少しずつ慣れさせるようにしましょう。初めて首輪を見る場合には警戒心のせいで付けるのを嫌がっている可能性が高いですから、その日のうちに絶対付けるというのではなく徐々に警戒心を解いて慣れさせていきましょう。
首輪を嫌がるときの対処法②首輪をつけたら褒める
続いては、首輪を実際につけられたら褒めるという対処法になります。特に子猫などには首輪があるのは良い事だと覚えさせるのが効果的ですので、撫でる、おやつをあげるといったように猫にとってうれしい事を同時にしてあげます。
首輪を嫌がるときの対処法③子猫の頃から慣れさせる
子猫の時から飼育するのなら、子猫のころから慣れさせるのも効果的です。勿論最初は警戒されるでしょうが、この時から付けておけば使っているのが当たり前になるので、ストレスになってしまう可能性も低くなります。
首輪を嫌がるときの対処法④おもちゃで遊んであげる
おもちゃで遊んであげるというのも対処法の1つです。つけたは良いものの嫌がっているという場合、遊んだりする事でとにかく首輪に意識を向けさせないようにこちらが対処してあげれば、気にならなくなるかもしれません。
猫の首輪の正しい選び方
首輪そのものを嫌がっているというよりは、警戒していたりサイズや素材が合っていないといったような点が原因になっているケースの方が多いです。よって、使う首輪に関しても猫に合うよう選ぶ必要があります。
選び方①サイズ
まずはサイズについてです。理想的なのは指が2本分入るサイズ感ですが、猫の首周りの長さ+4㎝程度の長さの首輪が最も理想に近くなるとされています。ただ、長毛種の場合には一般よりも大きめで、指3本分のゆとりがあると理想的です。
選び方②素材
続いては、首輪に使われる素材です。ポリウレタンやレザー、PUレザーといったように様々な素材がありますが、慣れていない猫の場合にはアレルギーを起こしにくく肌触りも柔らかいコットン素材が最も慣れやすいとされます。選び方③デザイン
マイクロチップは猫の首輪の代わりになる?
首輪を嫌がる猫が居るのも事実ではありますが、ならば最初から首輪の代替となるものを使用するというのが代案として挙げられます。そしてそこでよく名前が出てくるのが、マイクロチップの存在です。
マイクロチップとは
マイクロチップというのは、動物の体内に埋め込む小さな電子タグの事を指します。動物の個体識別や情報確認などに用いられていて、犬や猫などのペットとして馴染み深い動物の他、両生類、魚類、爬虫類等に使えます。
令和4年6月1日からマイクロチップの装着が義務化
GPS機能はついている?
もしマイクロチップにGPSが付いていれば首輪が必要なくなりますが、残念ながら付帯はしていません。ただチップを読み取ると、15桁のオリジナルの数字が読み取られ、これをリーダーで読む事で飼い主の名前・住所・連絡先等登録されている情報が見れます。
猫が首輪を嫌がる理由を理解して対処法を試そう
首輪を嫌がってしまう猫は珍しくありませんが、その理由は様々存在しているのです。マイクロチップは義務化されていますがGPS付きの首輪などもありますので、色々と活用してみてください。